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ロキ
(Wolfchant)
独占インタビュー

さまざまな国からライヴのオファーが来て
夢がかなったという感じだった
だから今でもこのアルバムには
大きなシンパシーを感じているよ

                                   

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文:川嶋未来

ドイツのペイガン・メタル・バンド、Wolfchantが07年のセカンド・アルバム『A Pagan Storm』を再録。オリジナル・ヴァージョンと合わせて2枚組としてリリースされることとなった。と言うことで、ベース/ヴォーカル担当のロキに話を聞いてみた。

 

 

 

ー 今回『A Pagan Storm』を再録しようと思った理由は何だったのでしょう。

 

ロキ:『A Pagan Storm』のオリジナル・ヴァージョンは2007年にリリースされたのだけれど、ここしばらく入手が不可能になっていたんだ。だから、所属レーベルのリーパー・エンターテインメントに再発する気はないかと話を持ちかけた。その話をしている最中に、ファンのためにアルバムを完全に録り直してはどうだろうというアイデアが出てきてね。これでファンたちも古いヴァオージョン、新しいヴァージョンの両方が聴けるようになった。もちろんいくつか新しいアレンジメントは加えたけれど、オリジナルのスピリットはそのままだよ。

 

ー オリジナルと比べ、どのような点が進化していると思いますか。

 

ロキ:特にサウンドがパワフルになっていると言える。それから、オリジナルの時にはまだいなかったヴォーカリスト、ノートウィンが加わっているというのも大きい。2024年ヴァージョンは曲が持っている当時のスピリットを失わずに、非常にパワフルなサウンドにすることができたと思う。2007年当時は経験もお金も十分でなく、欲しいと思うプロダクションを得ることができなかったからね。当時はスタジオも高かったし。

 

ー 『A Pagan Storm』は、あなたたちのキャリアにおいて、どのような位置付けのアルバムと言えるでしょうか。

 

ロキ:あのアルバムは、俺たちにとってもっとも重要な作品の一つであり、ペイガン/ヴァイキング・シーンにおけるブレイクスルーになったものさ。俺たちにとって大成功だったアルバムだよ。多くの人が気に入ってくれて、ヨーロッパ全体におけるファンベースを増やすことができた。さまざまな国からライヴのオファーが来て、夢がかなったという感じだった。魔法のような時で、だから今でもこのアルバムには大きなシンパシーを感じているよ。

 

ー Wolfchantの音楽を言葉で説明するとしたらどうなりますか。

 

ロキ:とても壮大なブラック/スラッシュとパワー・メタルのミックス。それにハーシュとクリーン・ヴォーカル、そしてたくさんのクワイヤが使われているよ。

 

 

ー 具体的にはどのようなバンドから影響を受けているのでしょう。

 

ロキ:Manowar、Iced Earth、Judas Priest、Iron Maiden、Mithotyn、Thyrfing、Dissectionあたり。他にもたくさんのバンドから影響を受けているよ。

 

ー メタル以外の音楽からの影響もありますか。

 

ロキ:俺はネオ・フォークのバンドも好き。Of The Wand And The Moonとかね。他にクラシックも好きだよ。カール・オルフの『Carmina Burana』とかも大好き。

 

ー 歌詞は英語とドイツ語が混在していますが、どのようにして使い分けをしているのでしょう。

 

ロキ:ドイツ語は俺たちの母国語で、そのサウンドはとてもハード。歌詞によっては英語よりもドイツ語の方がしっくりくる場合もあるし、その逆もある。英語、ドイツ語両方で歌ってみて、しっくり来る方を採用することもあるよ。曲を聴いた時に得られるフィーリングが、もっとも重要な基準なのさ。

 

ー アートワークはロゴを除いてオリジナルと同じものを使用していますね。再録する場合、アートワークも一新するケースが多いですが。

 

ロキ:俺たちにとっては、Kris Verwimpが描いてくれたオリジナルのアートワークは、このアルバムの音楽と切り離せないものなんだ。ブックレットのアートワークは新しくしたし、ファンのために追加情報も載せているけれどね。

 

 

ー そもそもペイガンというテーマに惹かれる理由は何なのでしょう。

 

ロキ:最近のアルバムではペイガンのテーマはかなり減っているけれど、最初の4枚のアルバムではそれが大半を占めていた。2003年にバンドを始めた頃、自分たちの祖先のお話や神々が大好きだったんだ。それらに関する本をたくさん読んで、1000年前の生活がどんなものなのかを知ろうとしていた。それらのお話に関する音楽を作るのはとても神秘的な感じがしたし、同時にとても楽しくもあったな。

 

ー オールタイムのお気入りのアルバムを3枚押してください。

 

ロキ:正直たくさん大好きなアルバムがあるから、3枚を選ぶのは難しいな。とりあえず、Manowarの『Kings of Metal』。それからMithotynの『In the Sign of the Ravens』。Dissectionの『Storm of the Light Bane』。

 

ー では最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

 

ロキ:このインタビューを読んでくれてどうもありがとう。俺たちの古い作品、新しい作品、どちらもチェックしてもらえるといいな。サポートしてもらえると嬉しい。東京には何回か行ったことがあるんだ。Godzにも行ったことがあるよ。いつか一緒にビールを飲もう。

 

文:川嶋未来

 

 

 


 

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2024年8月16日

Wolfchant

『A Pagan Storm』

CD

【2CD収録曲】

  1. [Disc1 (リレコーデッド 2024)]
  2. グロウイング・ストームズ
  3. ア・ペイガン・ストーム
  4. ザ・パス
  5. ミッドナイト・ギャザリング
  6. ア・ウルフチャント・フロム・ザ・マウンテン・サイド
  7. ガーディアンズ・オブ・ザ・フォレスト
  8. ウィンターヒム
  9. シュターケント・トランク・アウス・ファインデス・シェーデル
  10. フォラン
  11. フォイアブリンガー
  12. ジ・アックス、ザ・ソード、ザ・ウィンド・アンド・ア・ウルフ

 

  1. [Disc2 (オリジナル 2007)]
  2. グロウイング・ストームズ
  3. ア・ペイガン・ストーム
  4. ザ・パス
  5. ミッドナイト・ギャザリング
  6. ア・ウルフチャント・フロム・ザ・マウンテン・サイド
  7. ガーディアンズ・オブ・ザ・フォレスト
  8. ウィンターヒム
  9. シュターケント・トランク・アウス・ファインデス・シェーデル
  10. フォラン
  11. フォイアブリンガー
  12. ジ・アックス、ザ・ソード、ザ・ウィンド・アンド・ア・ウルフ

 

【メンバー】

ロキ (ヴォーカル)
ノートヴィン (ヴォーカル)
スコール (ギター)
ゼーブ (ギター)
ゴースト (ドラムス)