WARD LIVE MEDIA PORTAL

グリュートレ・チェルソン
(エンスレイヴド)
独占インタビュー

初期の要素はあるけれど
初期のアルバムとは全然違うものさ
もちろん進化しているし
いずれにせよ一番大切なのはクオリティさ

                                   

ご購入はこちら

文:川嶋未来 Photo by :Roy Bjørge

進化が止まらないノルウェーのプログレッシヴ・エクストリーム・メタル・バンド、エンスレイヴド。15枚目となるニュー・アルバム『ウトガルド』がリリースされるということで、ベース/ヴォーカル担当のグリュートレ・チェルソンに話を聞いてみた。

 

 

ー ニュー・アルバム『ウトガルド』がリリースになります。どのような作品と言えるのでしょう。

 

グリュートレ:そうだね、方向性ということに関しては、特にゴールというものはないんだ。ただ曲を書くだけで、基本的に流れに任せてる。だから、それぞれの曲についての影響をピンポイントで特定するのは難しい。1曲だけ特定が簡単なものを挙げるとすれば、「ウリヨートゥン」。ムーグのシーケンスが入っていて、あれは結果的にだけどクラフトワークやホークウィンドへのアンセムということになった(笑)。2つのバンドの音楽性は随分と違うけれど(笑)。この曲が、俺たちがどういう音楽をブレンドしているかの良い見本だと思う。俺たちの音楽の多様性というものを示しているだろ。それぞれの曲が、そうだな、10くらいの違ったタイプの音楽から影響を受けていて、もちろん何か特定のバンドという訳ではなく、俺たちは長いこと様々な音楽を聴いてきているからね。俺たちの脳ミソは様々な種類のインスピレーションが詰まったデータベースなのさ。ギターやパート、ドラムのフィル、ヴォーカルのアレンジなどを考える時に、そのインスピレーションを使って、それらをブレンドしていくんだ。それはビートルズかもしれないし、オートプシーかもしれない(笑)。わかるだろ。どちらも素晴らしいバンドさ。音は違うけれど(笑)。影響のメルティング・ポットだね。もっとシンプルに言えば、70年代のサイケデリック、スペース・ロック、プログレのシーンに深く根ざしたエクストリーム・メタル、ヘヴィメタルということ。

 

— 初期のブラック・メタル的な部分もあると、ニュークリア・ブラストのインフォメーション・シートには書かれていましたが。

 

グリュートレ:それは彼らの見解さ(笑)。以前のアルバムのようなパートはもちろん聞ける。当然同じバンドなのだからね。ずっとイヴァーがリフを書いてきているのだから。そういう要素は俺たちの音楽にずっと存在し続けてきたよ。だけど、このアルバムは『Ruun No.2』ではないし、『Vertbrae No.2』でも『Monumension No.2』でもない。これらのアルバムとは全然違うものさ。色々と新しい要素もあるし、何しろドラマーが変わったからドラミング・スタイルも違う。ホーコンも前作よりずっとたくさんキーボード・ラインに貢献したし。初期の要素はあるけれど、初期のアルバムとは全然違うものさ。もちろん進化しているし、いずれにせよ一番大切なのはクオリティさ。

 

— 意識的に初期のサウンドを復活させたという意識はないということですか。

 

グリュートレ:ないよ。まったくない(笑)。

 

— 音楽的に新しい要素というのはどの辺でしょう。新しく導入した楽器などはあるのでしょうか。

 

グリュートレ:新しい楽器というのは特に使っていない。1曲ハンマーとアンヴィル(金床)は使ったけどね(笑)。近所の友達がアンヴィルを集めているから。彼は古いものを集めるのが好きなんだ。俺たちよりも1つ前の世代、つまり母親が子供の頃は、農村にはまだ普通に鍛冶屋があって、みんなアンヴィルを持っていた。それで蹄鉄や農具や、自分たちのための釘を作ったり。ところが、鍛冶屋はみんな廃業してしまい、そうなるとアンヴィルなんて必要ないからね。捨てられてしまった。彼はアンヴィルに郷愁を感じたようで、ある時から集め始めたんだ。7つくらい持ってるんじゃないかな。とにかく大きくて重くて、カッコいいんだよ(笑)。良い音も出るし。それはともかく、イーヴェルと(前任の)カトーではドラム・スタイルも違う。イーヴェルは違ったスタイルをプレイしてきているけれど、カトーは80年代からずっとメタル・ドラマーだった。イーヴェルはロックやアンビエント、スラッシュ、ヘヴィメタル、ハードロック、実験音楽、色々やってきている。それから彼にとってはジョン・ボーナムがアイドルだから、アルバムではボーナムっぽいドラミングも聞ける(笑)。とてもカッコいいし、曲に合っているよ。彼と他のメンバーとのやりとりが、ニュー・アルバムで最も面白い部分の1つだと思う。彼のドラミングは、アルバムに特別なエネルギーを与えている。それに彼はヴォーカルもとっているから、クリーン・パートは3つの非常に違う声がブレンドされている。さらに俺のグロウルやスクリームもあるから、ヴォーカル的にさらにバラエティに富んだものになっているよ。ホーコンもバンドに加わって時間が経ってきたから、キーボード・パートもさらに複雑になっているのがわかると思う。さらに音楽的で、さらに色々なことが起こっているアルバムになったんじゃないかな。それから曲も短めで、『E』ほど繰り返しも多くない。『E』はまったく違ったアルバムだからね。今回は場面展開も多いし。とても興味深い作品で、アレンジやレコーディングもとても楽しかった。

 

 

 

— カトーが脱退した理由は何だったのですか。

 

グリュートレ:別にドラマチックな話は何もなくて、彼は肉体的に疲れてしまったんだ。肩の関節を痛めてしまったり、娘が生まれたりもあってね。燃え尽きてしまった感じで、ツアーに出るよりも、家で過ごしたいと。肉体的にも、たくさんのツアーをこなせないと感じたようで、彼にとってはバンドを抜けるという選択は難しいものではなかった。俺たちも彼の決断をリスペクトしたよ。それにイーヴェルは彼が紹介してくれたんだ。カトーから聞いた2分後に、イーヴェルにメッセージを送ったよ(笑)。というわけで、何もゴタゴタはなく、非常にスムーズに交代が行われた。メタル史上最もスムーズなドラマーの交代じゃないかな(笑)。

 

— イーヴェルはすぐにOKしたのですか。

 

グリュートレ:いや、彼はしばらく考えていた。彼にとっては大きな変化だし、彼は様々なバンドでプレイしてきたし、今もしているから。スタジオも持っていて、エンジニアやプロデューサーもやっている。だから、エンスレイヴドに入ってそんなにたくさんのライヴをやる必然性はなくて、だからじっくり考える必要があったんだ。数ヶ月考えていたよ。

 

— アルバムのテーマは何でしょう。ウトガルドというのは北欧神話に出てくる巨人が住む街ですよね。

 

グリュートレ:街ではなく、北欧神話の世界の外側を取り巻くところ。ヨトゥンヘイムとも呼ばれていて、ヨトゥンという巨人たちが住んでいる。アース神族のコントロールが効かないところさ。彼らがそこに出かけると、いつも騙されてしまう。巨人たちは神々がマスターできない魔法を知っているから。比喩としては、意識的なもののコントロールが及ばないところ。創造性や混沌が住むところ。予想のつかないものが生まれるところ。例えば、起きていると、意識というものが常にコントロールしているよね?一方で、ウトガルドは夢の領域なのさ。すべてが不条理で、とても魅力的でポジティヴなエネルギーを引き出せるけど、コントロールはできない。つまり、意識の外側にあるもの。コントロールできない自分の中の一面。ベロベロに酔っ払っている時は、ウトガルドということさ(笑)。

 

— コンセプト・アルバムと言えるのでしょうか。

 

グリュートレ:音楽的、歌詞的には1つのテーマには沿っている。そうだな、「ウトガルド」は、人が理解しようとしたり、時にコントロールしようとするような、精神の不安定な部分も意味する。魅力的なのは、創造性というのはその不安定な部分から生まれるということ。ユーモアなどの自発的な行為はとても重要なものだけれど、コントロールできるものではないよね。「ウトガルド」というのは「退屈」の対義語だよ(笑)。すべての歌詞は、多かれ少なかれそういうテーマに沿っているんだ。

 

— アートワークはウトガルドを描写しているのですか。

 

グリュートレ:そう。描かれているものは、どれも北欧神話を参照しているよ。2匹のカラスは思考と精神を表しているし、奥に見えるものも神話に描かれているもの。ウートガルザ・ロキの物語にインスパイアを受けている。トールがウトガルドを訪れる話。物語をそのまま描写しているわけではないけれど、インスピレーションは受けている。いつも俺とイヴァーとアーティストでミーティングをして、コンセプトを説明する。というか、説明しようとする。だからアートワークは基本的に俺とイヴァーが考えたコンセプトを可視化したものさ。

 

 

— 歌詞は英語が殆どですが、中にはノルウェー語、もしかすると古いノルウェー語やアイスランド語かもしれませんが、そのようなパートも散見されます。この辺りの使い分けはどのようにしているのですか。

 

グリュートレ:古いノルウェー語の部分もあるし、現代のノルウェー語もある。古いノルウェー語と現代のノルウェー語の中間の部分もあるよ(笑)。それはどれも、神話からの引用なんだ。歌詞にぴったりだと思う部分をピックアップしてきている。自分たちで書いたパートではないからね、英語にはせずそのままにしているんだ。「ウトガルド」以外、自分たちで書いたものはすべて英語だよ。「ウトガルド」は現代ノルウェー語さ。イヴァーが書いたんだ。

 

— この回もイエンス・ボグレンの元でレコーディングをしていますね。彼の仕事のどんなところが素晴らしいのでしょう。

 

グリュートレ:良い質問だね(笑)。彼とはもう10年間一緒に仕事をしている。お互いをよく知っているし、仕事上の関係もどんどん良くなっているよ。イエンスの仕事も進化しているからね。彼と仕事をするというのは、必ず勝つ賭けというのかな。彼はいつも新しい機材をチェックしたり、とても視野が広いんだ。どんな音楽に対してもね。ずっと一緒に仕事をして、共に成長してきたという感じ。完璧な関係が築かれている。「壊れていないものを直すな」と言うだろ(笑)。それほどシンプルではないけどね。『ウトガルド』は『Axioma Ethica Odini』とは全然違う作品だし、彼も2010年よりも高いスキルを持っているし。それに彼はとっても良いやつだから、彼のスタジオに行くのも楽しい。スウェーデンの違う環境に行くと、気分も一新して、ベルゲンのスタジオにこもっているよりも、気持ちが開放的になるよ。

 

— 具体的にイエンスはどんな違ったアプローチを持ち込んだのでしょう。

 

グリュートレ:うーん、そもそも曲が違うからね。自然と違ったアプローチになる。近いものもあるけどね。もちろん常に彼にとってもチャレンジだろうけれど、スキルがあるから必ず良いものに仕上げてくれる。彼はテクニシャンであり、素晴らしいミュージシャンでもあるから。出来にはとても満足しているよ。

 

ー ジャガ・ジャジストのマーティン・ホルントヴェットが参加していますよね。

 

グリュートレ:そう、彼はジャガ・ジャジストのドラマーなんだ。非常に素晴らしい、クリエイティヴなパーカッショニスト。彼にはいわゆるスパイスを加えてもらった。何も指示はせず、ただ好きにやって欲しいと。実際、そうしてくれた(笑)。とても興味深い仕上がりになったと思うよ。

 

ー マーティンとはどのようにして知り合ったのですか。

 

グリュートレ:君も来たことがあるから知っているだろうけれど、ノルウェーは大きな国ではないからね。人口も少ないし、実験的な音楽をやっている人間も少ない。もうお互い10年くらい知っているから、簡単にお願いできたよ。

 

— 「ディスタント・シーズンズ」ではイヴァーの娘さん2人が参加しているのですよね。

 

グリュートレ:そう。曲の最後のサビでね。注意深いリスナーは、女の子の声が入っているのがわかると思うよ。良い響きが加わって、とても曲に合っていると思う。

 

 

— 最近はどんな音楽を聴いているのですか。

 

グリュートレ:最近は休暇をとっていたから、あまり音楽は聴いていないな。でも、昨日はラッシュを聴いた。おとといはティム・バックリィを聴いていたな(笑)。基本的になんでも聴いてるよ。

 

— 最近のメタルは聴いていますか。

 

グリュートレ:いや、あまり(笑)。

 

— まあ、そうですよね(笑)。

 

グリュートレ:(笑)。でも良いと思ったバンドを見つけたら、聴いてみるようにはしているよ。今のシーンは、オリジナリティのあるバンドがいなくなってしまっていると思う。みんな他のバンドと同じような音ばかり出したがって。オリジナルなことをやりたがらないというか、リハーサルをやりながら、「これはカッコいいけど、みんな変だって思うかな」なんて考えているんじゃないか。それが一番の問題だと思う。リスナーに馴染みのあるものでなくてはいけないと思ってしまっている。俺にとってはとても奇妙なアプローチさ。俺が最後に楽しんだ、最近の作品となると、ヴォイヴォドの『The Wake』かな。

 

— あれは素晴らしかったですね。

 

グリュートレ:そう、彼らはいまだに自分たちのやり方でやっていて、本当に素晴らしいよ。もう55歳とかだろうに。どうしてみんな、ああいう風にやれないんだろうね。自分自身で流れにまかせて、自分だけの音楽を作る。あのアルバムのすべてのリフが、ヴォイヴォド以外の何モノでもないだろう?

 

— 面白いのは、あのアルバムの曲は殆ど新メンバーのチューイが書いていることです。

 

グリュートレ:もちろんピギーのスタイルだけでなく、彼自身の要素も聞けるけどね。ピギーっぽいと同時にピギーっぽくなくもある。彼はデス・メタル・バンドでもプレイしているから、そういう要素も聞こえる。ブルータリティが感じられるよ。あのバンドは大好き。新しいベース・プレイヤーも最高さ。それにスネイクとアウェイは最も個性が強いミュージシャンたちだし(笑)。彼ら自身の刻印があるからね。

 

— 今の子供たちは情報過多になっているんですかね。YouTubeを見れば、グロウルのやり方まで出て来ますから。

 

グリュートレ:その通りだと思う。スネイクはそんなことしなかっただろうからね(笑)。彼はただロブ・ハルフォードみたいになりたかっただけだろうし。まったく似てないけど(笑)。

 

— あとジェロ・ビアフラからも大きな影響を受けたようですね。

 

グリュートレ:デッド・ケネディーズ、ジューダス・プリースト、モーターヘッドとかを混ぜ合わせて、彼自身のああいう奇妙なものが出来上がったんだろうね。そういうアプローチが大切なんだ。自分自身のやり方でやれということ。それから、ケベックの北のすごく小さな街出身ということも良かったんだろうね。シーンなんてなくて。俺たちもそう。俺たちが始めた時も、こんなスタイルをやっているバンドは他になかった。それが良かったんだろうね。インスピレーションを受けるものが少ない方が良いんだよ。インターネットがそういうものを壊してしまった。この間、若いバンドがデモをくれたんだ。ぜひ聴いて欲しいと。出来は良いんだよ。だけど、出してる音は、他のブラック・メタルと同じ。いくら出来が良くても、ありふれているんだ。突出していない。バンドにはXファクターが必要なんだよ。だけど、それを持っているバンドはどんどん少なくなっている。一方で、頑張りすぎのバンドもいる。故意に変なことをやろうとしすぎているバンド。そういうのもうまく行かないよ。変なものを故意に作ろうとしても、間抜けなものにしかならない。頑張りすぎているのが透けて見えてしまって。奇妙な音楽というのは、本物の奇妙な人間から生まれるものなのさ(笑)。奇妙なものを作ろうという努力から生まれるんじゃない。ヴォイヴォドも、ピンク・フロイドやモーターヘッド、デッド・ケネディーズ、ジューダス・プリーストなどからインスピレーションを受けて、自分たちのやり方でやった結果、まったく新しいものが生まれたというだけさ(笑)。

 

— ヴォイヴォドは変なものを作ろうなんていう気はなかったでしょうね。ただカッコいいと思ったことがあれだったというだけで。

 

グリュートレ:(笑)。おそらくあれがノーマルなことだと思っていただろうね(笑)。それが天才というものさ。

 

 

— ノルウェーのコロナの状況はいかがですか。

 

グリュートレ:実を言うと、そんなに状況は悪くないんだ。感染者数は少し増えてはいるけれど、ノルウェーは早い段階で手を打ったからね。人々は、少なくとも殆どの人々は、政府の言うことに耳を傾けて、ソーシャル・ディスタンシングなどを実行したから、早い段階で感染数をミニマムにすることができた。死者も300人ほどだと思う。移動制限などは1ヶ月ほど前にやめたので、その後、数は増えてはいるけれど、ノルウェー国内ではコントロールできているよ。だけど、国境を越えての移動が可能になって、これからバケーションのシーズンだろう。8月になって、バケーションから人々が職場に戻って来たら、どうなるか。感染爆発があるかもしれないね。わからないけどね。少なくとも現状は悪くないよ。

 

— お隣のスウェーデンは状況が悪いようですしね。

 

グリュートレ:そうなんだよ。スウェーデンとの行き来はまだ許されていない。スウェーデン人はノルウェーに来られないし、ノルウェー人はスウェーデンに行くことはできるけれど、戻って来たときに隔離措置がとられる。毎年1週間スウェーデンに遊びに行っていたんだけどね。今年は諦めたよ。日本はどう?

 

— 梅雨だというのに、日本も数が増えて来ています。アメリカなどと比べれば全然ですが。(7月18日)

 

グリュートレ:そこが怖いところだよ。気温が上がればウィルスは死ぬなんていう予測もあったけれど、そうはならなかった。アメリカはめちゃくちゃだよ。「マスクを強制することなんてできない!民主主義の国だから!」なんてさ。アホすぎる。スーパー・クリスチャンのアホどもさ。結局、問題は宗教なんだよ。下らない。

 

— 音楽業界は変わらざるをえないでしょうか。

 

グリュートレ:ライヴに関しては、確実に変わったよ。多くの会社が廃業せざるをえなくなった。楽器やライティング機材のレンタル会社なんかは、コンサートがまったくないわけだからね。収入がゼロだよ。世界中のライヴハウスがコンサートをできずに、潰れていっている。恐ろしいことだけれど、どうしようもない。コンサートをやれば、死ぬ人が出るかもしれないのだから。まったくクレイジーだよ。俺たちもストリーミングのコンサートをやる予定で、それはそれでクールだけれど、ライヴとは違うものだよね。バンド内でコミュニケーションをとるだけ。オーディエンスとのやりとりはないのだから。ライヴ・コンサートとは違うものさ。ノルウェーでは200人までのコンサートはやれるようになっているけれど、実際にやったらどうなるだろうね。みんな酔っ払うだろうから、誰も制限なんて気にしなくなってしまうだろう。バケーションからみんなが戻って来て、感染数が増えたら、200人までのコンサートも再び禁止になるだろうね。人々がきちんと振る舞えなければ、普通に戻るまでにまだまだ長い時間がかかるだろう。クレイジーだよ。

 

— では最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

 

グリュートレ:アルバムを買ってくれてありがとう。日本に行ったときの素晴らしいコンサート、ホスピタリティ、素晴らしい食事、熱狂、すべてについてありがとう。また早くみんなに会いたい。炎を燃やし続けてくれ。俺たちはこのパンデミックを戦い続けるよ。健康でいてくれ。良い音楽を聴いてくれ。また会おう。

 

 

文 川嶋未来

 


 

 

 

2020年10月2日 世界同時発売

エンスレイヴド

『ウトガルド』

CD

【CD収録曲】

  1. ファイアズ・イン・ザ・ダーク
  2. イエットグリータ
  3. シーケンス
  4. ホームバウンド
  5. ウトガルドル
  6. ウリヨートゥン
  7. フライト・オブ・ソート・アンド・メモリー
  8. ストームズ・オブ・ウトガルド
  9. ディスタント・シーズンズ

 

【メンバー】
イヴァー・ビョルンソン(ギター)
グリュートレ・チェルソン(ヴォーカル/ベース)
アイス・デイル(ギター)
ホーコン・ヴィンイェ(キーボード/ヴォーカル)
イーヴェル・サンデイ(ドラムス)